余談。もうひとりのわたし。
余談です。
わたしは、文章を書くのも
人と目をあわせるのも苦手でした。
だから、
書くのが上手な人、人と目をあわせて
和やかに話している人をみると
とても、ひかれました。
そう、もうひとりの、わたしに
出逢うのです。
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私のすきな文章を、プレゼントします。
お時間あるときに、読んでみてください。
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「仕事とは、心のなかにある愛を、目に見える形にすることである」 これは、かつてニューヨークに住んでいたレバノン人の詩人ハリール・ジブラーンの言葉です。彼はこんな表現もしています。
「あなたが働いているとき、あなたは、長い間心のなかで震えていたささやき声を、フルートを通して音楽に変えているのである」
そしてそのように働くために、「気高い職業」を持つ必要はないと言っています。どんな仕事でもフルートになり得るし、どんな職業もそこに愛がないならば、ただ空虚なだけだ、と強調しています。
人を愛したい、人とつながりたいという願いは、誰にも共通のものです。例外はありません。愛を表現するためにできることがあるというのは、本当に嬉しい、有り難いことですね。
家族に、友達に、好きな人に、おいしいお料理を食べさせてあげられたら嬉しいし、服を作ってあげる、髪をすてきにカットしてあげる、メイクで美しくしてあげる、ボディマッサージでリラックスさせてあげる、病気を治してあげる、きれいな住まいを建ててあげる、等々のことができたなら、それはかけがえのない力ですよね。
だからそれらの力は出し惜しみせずに、できれば毎日すっかり使い切れたらしあわせだと思います。愛は、使えば使うほど強く大きくなっていくものだからです。
愛を使う人の人生は、いろいろな意味でエキサイティングなものになっていきます。わたしはフランス料理もできるんだから! と騒がずに、心を込めてチャーハンやオムライスを作ってあげたら、フランス料理もできるあなたならではのエッセンスがチャーハンにも現れるのではないでしょうか。それがあなたの個性になるのです。個性は評判を呼ぶでしょうし、その個性を人々が愛するでしょうし、そしてあなたの仕事は、チャーハンやオムライスを超えて広がっていくかもしれません。
つまりあなたらしさを発揮するために、職業を選ぶ必要は, 実はないのだと言えます。巡り来た機会を、愛をもって受け止めればいいのです。仕事はあなた自身が判断し選ぶものではなくて、愛があなたを、適切な仕事に運んでくれるということです。
すでに気づいて実践なさっている方もいらっしゃると思いますが、愛を持って仕事をしていると、必ずそこに「教える」または「分かち合う」ということが生まれてきます。ハリール・ジブラーンの言葉を借りれば、自分が身につけてきたフルートの吹き方を、手取り足取りではない場合でも、デモンストレートすることで教えていく、という仕事は、おばあちゃんが娘や孫においしいきんぴらの煮方を教えていくのに似て、揺るぎのない愛の行為そのものではないでしょうか。
どうぞ、愛とともに、この春の飛躍を経験なさってください。 (初出誌 Linque Vol.6 発行:国際美容連盟2005年4月)
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もうひとりのわたしは
聴くことをおしえてくれます。
たしかに、もっているものを
つかってゆくことを。
ダメなことなど
ひとつもなく
人生には
安心も豊かさも、あるのです。
与えられているものを
よく、みてゆきたいです。
読んでくれている方にも
そして、わたしの周りの方々に
愛の、あたたかな経験が
あることに、感謝して。