万華鏡のように、すこし角度をかえてみるだけ。
それが命、人生というものですか?
そういうことでもありますわ。
見るのです。ほんとうによく見るのです。
そしてしまいによく理解するのです。
*
マダムカリツカが主人公の
『伯爵夫人は超能力』
(ドロシー ギルマン著 柳沢由実子 訳)
を読んでいると、
マダムの空気感に触れている気がする。
中々小説は読めなくて入り込めず
挫折しがちだけど、ドロシーと由実子さんの
うみだした本は、黙々と進んでしまう。
モノにふれて、そのモノの声
持ち主の声を 読む こと。
マダムのしていること
みている世界は
奇妙なことではなくて
自然なこと。
このドロシーの本も、手にすると
とても大切に、そして
本とひとに流れているものが
つまっている玉手箱みたいだなぁと
かんじた。
読み は
もちろん色んな読みが
あるとおもうけど
聖なるものに、使ってもらう読みで
あることが、とても喜びがおおい。
そうでない読みのとき
その大半は、使いたいところに
流れていないもので。
マダムカリツカと
その周りの方々とのやりとり
雰囲気に その背後に
その奥に
なにか わたしも触れたいものが
ある気がした。
最後に、万華鏡の
たとえ話がうつくしかったので
のせておきます。
*
あなたにかかると
ものごとはみんなとても簡単に見えますね
簡単に見える?
いいえ、これは万華鏡を覗くようなものですわ。フォーカスをほんのちょっとずらすとまったく別の形が見える、ということですもの。あなたは一つの見方をする、わたくしは別の見方をするのです。でもあなたも少し視点を変えると、わたくしに見えるものが見えるのです。